急性リンパ性白血病で入院した日の話

ちょっと目の調子が悪くて前回のエントリーから間が空いてしまいました。 今回は急性リンパ性白血病の前兆症状の話の続きの白血病と診断され入院生活が始まった日の事を書きます。

朝にかかりつけの内科に行ってから血液内科に行くよう指示されるまで

2016年1月21日の朝になり、起きて熱を測るとまだ38度台の熱があったのでとりあえず病院に行ってから解熱剤の点滴を打ってから出社しようと思い身支度を整えました。
家を出てバスに乗りかかりつけの病院まで行ったのですが、熱はあるけど意識ははっきりしていました。
病院に着いて血液検査のための採血の後に解熱剤の点滴をしながら寝ていたのですが、1時間ほど経って看護師さんが慌てて来ました。

点滴が終わったら急いで診察室に来てほしいというので、何事か?と思って診察室に入ると先生の目の前にあるモニターに「骨髄性免疫疾患」と大きな文字があるのを目に入りました。
その瞬間に脳裏に走ったのは「ああ、こりゃダメだ」という言葉でした。
椅子に座ると先生から白血球の数が2万を越えているのでここの血液内科に行って診てもらっれ欲しいと、パンフレットを渡されました。

診察室から出て看護師さんに紹介状と検査のデータを渡すので待合室で待つのと紹介された病院までタクシーで行って欲しいと伝えられました。
待ってる間は何も考えられずに、そのまま書類を持ってタクシーに乗り込みました。
タクシーの中で会社に出社できない事を連絡し、30分ほどで紹介された病院に着きました。

紹介された病院で診察から入院まで

紹介された病院に着いて受付で書類を渡し診察を待っていたのですが、その間は熱もあったせいか意識は朦朧としてて気がついたら診察に呼ばれました。
診察が始まり先生が血液検査のデータを見てすぐに「白血球の数が2万越えているし明らかに白血病だね。」と言って、「入院になるけど1度家に帰って準備して明日か明後日に入院する?」と聞いてきました。
この時に私は嫌な予感を感じて「いいえ、今すぐ入院します。」と答えて、入院の準備をしてもらいました。

その後の検査の結果を見たらその嫌な予感がしたのは正解だったようです。

入院開始してから

とりあえず病室の準備ができるまで、実家の母親に白血病で入院するので必要なものを持ってきて欲しいと電話しました。
病室の準備ができ移動して、まずは必要書類と入院生活について説明を受け、これから24時間以内の尿の量を計って欲しいと言われ利尿剤の注射を打たれました。
注射を打たれた後にしばらくすると母親と弟と弟の嫁と甥と姪が来て一緒に主治医の先生の説明を聞きました。

主治医の先生を要約すると以下の通りです。

  • 間違いなく急性白血病である。
  • 骨髄性とリンパ性があるが骨髄刺穿という検査をしないと判定できない。
  • 骨髄刺穿の結果が出るのは1週間かかる、
  • ただ骨髄性とリンパ性共通で使えるステロイドがあるのでそれを今日から点滴する。
  • 白血球の数が2万を越えて重症なので骨髄移植をする前提で治療を進めていく。
  • 抗がん剤治療の後は血小板の数が減り免疫が無い状態になるのでクリーンルームに入ってもらう。
  • とりあえず退院するまでの期間の目安は半年。

という説明を受けて病室に戻り、骨髄刺穿いわゆるマルクを受けました。

骨髄刺穿というのは

胸骨、もしくは腰にある腸骨に針を刺して、骨の中にある骨髄組織をとる検査です。穿刺吸引法(せんしきゅういんほう)と針生検法(はりせいけんほう)があります。穿刺吸引法は、胸骨もしくは腸骨から注射器で骨の中の骨髄組織を吸引する方法です。針生検法では、腸骨に太めの針を刺し、骨髄組織を針の中に捉えて一部を採取します。採取した骨髄はスライドガラス上に薄く広げて染色した後、顕微鏡で観察します。これにより、造血機能や血液疾患の原因、さらに腫瘍細胞の有無などが明確になるため、血液疾患の診断や治療法の選択・治療効果の判定において重要な検査です。

骨髄穿刺/骨髄検査(こつずいせんし/こつずいけんさ):[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]より引用

通常は腸骨すなわち背中からうつ伏せになって取るのですが当時125kgと太っていたため胸骨から取ることになり、仰向けで胸の正中線の出っ張ってるところに注射で骨髄を取りました。
もちろん胸骨に麻酔をするのですが、麻酔の注射が痛かったり骨髄を注射器で吸う時になんとも言えないような感覚があり、もう2度と胸骨から取るのは嫌だと思いました。

その後にステロイドの点滴を受けながら会社に入院して半年ほどかかりそうと連絡しました。
点滴も終わり夕食を食べて落ち着いた所ですっかり疲れ果ててしまい、その日はそのまま眠ってしまいました。